失敗続きからファンタジー作家になるまで
(夢のない高橋宣孝物語?) その11

 

  私は全く予想もしていなかった言葉にビックリ。

心の中では、本当にフリーでやって行けるかなと半信半疑でしたが、

今後の仕事の事や、仕事場を何処にするかなどいろいろ聞かされている内に心の中には『やった!!』という喜びの気持ちがふつふつと沸いて来ました。      

こんな風に今振り返って思い起こせば、自分は与えられた仕事だけに没頭していて、従兄弟が道を引いてくれたんだと思い、従兄弟に対する感謝の気持ちで一杯です。   

こんな感謝の気持ちを、ずっと持ち続けていれば良かったのですが、いつも高慢な私はついに人生最大の岐路に遭遇してしまいます。     

なんとなく、成り行き?で独立。まだ独り身で、自分の事さえ考えていれば良くて日本経済もバブル前のまだまだ元気な頃でした。   

もっと大きな違いは100%アナログの時代でした。デザイン会社も今の様にドアを開けると机の上にはズラ−ッと四角い顔のパソコンが並んでいる風景ではなくて ケント紙、三角定規、ポスターカラーそれに残業に強い?ライトスタンドの忙しいなかにも何か人間味の感じられる空間でした。 (これは感傷か、それともデジタル対応出来ない自分の偏見でしょうか?!)   

話しが、かなりそれましたので軌道修正。   

仕事場は同じアート関係のスタジオが寄せ集まった雑居ビルの一部屋を借りました。約四畳半を長方形にしたようなスペースで、机がなんとか二ッ置けて、備え付けの本箱と長椅子のようなソファーがあり、注意して歩かないと何にかにぶつかる様な狭さでした。   

ドアも部屋の仕切りもベニヤ板で半分の窓(隣の部屋と一つの窓を共有)共同トイレ、水道、ガスなど家賃の割にはあまりメリットのない部屋でした。   

唯一、良かったところは、メインで仕事をくれていた従兄弟の会社が同じビルにあったことくらいでしたが、期待感70%不安感30%でなんとかスタートが切 れました。   

フリーになると、イラストを描くこと以外に画材を自分で買ったり、請求書を出したり、苦手なお金の計算などいろんな用事が。    

 


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